ぶいぶいれぽーと

VRChatとかバーチャルっぽい話を書く個人ブログです。

2023年のおしごとライナーノーツ

年の瀬でございますね。本年も大変お世話になりました。

この時期恒例の「一年の振り返り」、どう振り返るか人によってちがうと思うのですが、自分の場合はおそらく「書いた記事」を並べていくのがわかりやすそうです。

とりあえず、以下に今年やった記事などを並べていこうじゃないですか。

新しい連載がはじまった 

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MoguLiveで「週刊 気になるVRChat」という連載企画がスタートしました。その名の通り、一週間単位でVRChat関連のトピックをひろってまとめる、週刊連載です。

すでにReal Soundテックで「Weekly Virtual News」が走っているというのに週刊連載を増やすという暴挙。冗談抜きで土日に休めなくなりました。土曜日に「週刊 気になるVRChat」、日曜日に「Weekly Virtual News」をそれぞれ仕込むというシャトルランを毎週くり広げています。

大変ではあるんですが、VRChat関連のトピックってめちゃ細かくて、大多数のメディアで単記事として拾いきれないんですよね(これはVTuberにも言えることだけど)。

だけど、取りこぼすにはちょっと惜しい……と感じていたので、連載という形で最低限キャッチできるようにしたかった、というのがあります。それでも全部が全部は"世界"が広く入り組んでいるので厳しいんですが、0が1になっただけでも、今年は進展あったのかなと思いたいところ。 

realsound.jp

なお、「Weekly Virtual News」は連載スタートから2年が経ちました。めちゃ特異的な連載を続けさせてくれて感謝しかないです、ほんとに。

実は「Weekly Virtual News」の話をもらったことで、初めてライターとしての自信がついたんですよね。その結果、会社を辞め、フリーライターになった次第。この道に踏み出すきっかけとなったマイルストーンが、いまも続いているのが、なかなか不思議な感触です。

ことし仕事で書いたもの抜粋

細々したニュースからでっかい特集までいろいろやりました。全部挙げるとわけわからんことになるので、ザッと抜粋。

ボストン茶会事件ワールド

Twitterがアホほどバズった。「こんなことある?」って思いつつ、なんかVRChat知らない人にもリーチしていたのがよかったですね。やはりGIF/動画効果か……

ALT3レポ

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2日目に0b4k3さん会入れたのもあり「書くしかねぇ」つって書いたやつ。自分でも書いてて楽しかった記事。冒頭の構成とかやりかっただけ感あるけど。

「VIVE XR Elite」体験レポ

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「HTCひさびさにやるやん!」ってなったニューカマー。メガネ型の新鮮さ、軽さ、画質の明瞭さがやっぱよくって、おまけにMR精度も高いというよい体験ができた。

ただ、そのあと自費で購入したものの、やはりエコシステムが未熟なので日常的な利用には向いてないなーというのが正直なところ。取材のときにはビジネス用途でリモートデスクトップ的なこともできるって言ってたけど、結局そのへんのアプデってきたのだろうか。

「Japan Empowerment Summit 2023」レポート

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これ完全にビジネス向けのイベントだったんですが、地方創生とメタバーストークセッションは素直におもしろかったです。「バーチャル大阪」ってやっぱ苦戦してんだとか、「メタバースはコミュニケーションツールであるべき」ってことに首肯したりとか、文科省の黒田さんさてはVRChat民だな?みたいな推察をしたり、とか。

焼津市とVketの取り組みの歴史や、「VIRTUAL SHIZUOKA構想」のお話もシンプルに興味深かった。というか静岡県めっちゃメタバースに気合入れてませんか。すごい。焼津市も「VIRTUAL SHIZUOKA」もいつかみっちりお話聞きたいところ。

ドットエスティフォトコン

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MoguLiveがフォトコンテストの審査員として参加し、しおまるさんの応募作品に賞を授与することになりました。蒼ちゃんの愛らしさが引き出されたいい写真です。その後メールインタビューを実施したのですが、「圧倒的彼女感」というコメントに唸らされました。いやほんとにそう。

その後しおまるさんのXをフォローしたのですが、パーソナリティまで詰めた改変がほんとに巧みです。あぁなっていきたいわね……

「ぽこピーランド」体験レポ

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「すごいだろうな」とは思ってたけど想像以上すぎた。ワールドのすごさはいまさら語るまでもないけど、個人勢として徹底的におもしろさ・楽しさを追求する姿勢って、VRChatクリエイターと相性がよいのだろうなーと考えるきっかけになりました。「VTuberとVRChatは混ざり合う」と僕が考える最大の論拠です。

その後、ぽんぽこさんと建設班にインタビューする機会も恵まれました。そしてぽんぽこさんとツーショットを撮るという僥倖にも出会うという。こんなことあるんだなぁ。

宇推くりあさんインタビュー

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今年のVTuber業界のスターの一人といっても過言ではない。鉄は熱いうちに、ということでかなり早めにインタビューさせていただきました。

当初メールインタビューの予定だったのですが、一回お打ち合わせする機会があり、その語り口がほんとに熱量にあふれていたのが印象的でした。その後、内閣府案件やJAXAコラボなど、一年を通して飛躍していった方です。来年の活躍にも期待ですね!

特集「VRで学ぶ」

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だいたい自分が全体的な企画を考えたはじめての特集。個人的に最も注目したい領域の「VR×学び」に、様々な切り口からフォーカスしました。

記事の一覧はこちら。当初は4本だけの予定だったんですが、初手の理系集会取材直後、「ぜひうちにもきてほしい!」という声かけをもらい、いろいろな学び系イベントを回る5本目の企画を急遽立てた、という裏話。結果として、領域の広さを伝える証左も生み出せたような気がします。

「CatsUdon(カツドン)の日」レポ

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VRChatコミュニティでぶっちぎりで突き抜けているところのひとつ。TRPGをやるためにほぼマイクラみたいなシステムを作るって何事よ!? というシンプルなおどろきがありました。

そしてこの年、ここからバーチャルパーティーという会社が立ち上がり、大きなVRボドゲアナログゲームイベントが開催されるという、怒涛の展開が起こりました。この領域もぜひプッシュしたいところ。

「遊覧空間」関連取材

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今年ビビった案件。「あの『VisitoR』がMV制作協力を!?」という衝撃がありましたね。事前にお話はいただいたので、ご関係者にインタビューしつつ、記念ワールドを取材した次第です。ちなみにその後の試写会にも行きましたわよ。

このときにも、最前線に立ってる人は少なからずこの領域に関心を持ち始めているのだなと感じた次第。割と今年一年はずっとそんな所感ですな。

「RVC」に関するコラム

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今年アホほど話題になった生成AIネタ。話題になったおかげか一時期かなり継続してアクセスがきていました。いまAIボイスチェンジャーの精度や種類ってどんな感じになっているのかしら。早すぎてぜんぜん追えない。

「私立VRC学園」インタビュー

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なんだかんだ気になってたイベント。サンリオも出たしいいタイミングじゃろ!ということで取材をお願いしました。「学園というコミュニティであり、教育機関ではない」というのが興味深いポイントでしたね。たしかに「学校」って巨大な共同体です。

卒業生インタビューも実施できたのはよかった気がします。実際、私立VRC学園の卒業生ってなにかしらしている人が多い。いろいろやりたくなってくる、というのはいい環境ですよね。

リアルVket取材

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いいイベントでした。「バーチャルマーケット2023リアルinアキバ」。偶然撮れてしまったサムネ写真も相まって、ほんとに「バーチャルの入口」になっているのもよさげ。ちなみに冬の方も行ってきて、それなりに楽しかったんですが、やっぱサーキットイベントってシンプル疲れるので、アキバ方式がいいな~と思ったり。

「HaritoraXワイヤレス」レビュー

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そりゃあもうネチネチといじめてきました。我が家の電波反響的に不安定極まりない環境でやるんだから、もうレビューというよりストレステストと呼ぶべき。

でもやっぱり、ちっちゃいのって正義だなと感じますね。すごく楽。これで専用ドングルを使うと安定性どんな感じなのかしら。「VIVE トラッカー Ultimate」がそこまで感あるので、こっちの仕入れは計画したい。

VRクリエイターズファイル

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今年スタート企画。VR方面のクリエイターをターゲットにしたサシのインタビューです。今年2本しか回せてないので、来年はもうちょいいろんな人にアタックできたら……いいな……

「VRCボクシング大会」取材

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これも念願叶ってやっと取材できたイベントでした。このときはおむらいす食堂さんを記者にお迎えし、自分は編集やら書き起こしサポートやらを担当していました。お願いして大正解。フィジカルモンスターがいなかったら成り立たん取材でした。

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「VRCボクシング大会」も今年さらなる飛躍を見せたイベントだと思います。TV取材、東京タワーでの大会イベントに、イセゲアイドルの「バーチャルファイター」など、注目されるタイミングの多い一年でしたね。eスポーツとしての完成度も随一なので、どんどん広まってほしいところ!

「Meta Quest 3」先行体験

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今年一番でっかい仕事はたぶんこれ。9月頭にプレス向けの先行体験会が実施され、9月末に解禁というスケジュールでやってました。その間「Quest 3ってどうなるんだろうね~」というおしゃべりに、「どうでしょうねぇ」と返すほかない期間が続きました。

発表直後にこの顔である。その後、Quest 3ユーザーも地道に増えていて、好感触が多い印象です。MR機能が想像以上にふつうの人にウケてるのはおどろかされましたね。

大丸松坂屋百貨店アバター

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今年ビビった案件。「あの大丸松坂屋百貨店さんがぁ!?」という衝撃がありましたね。そして担当者が私立VRC学園の卒業生だったというのも聞いて二度ビビる。おかげさまで龍青くんは発売直後にお迎えいたしました。

メタバースヨコスカ

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おなじみ往来さん案件。気合の入り方が違うし、施策の解像度も高い。「どうなってんの!?」と思っていたら、そもそも横須賀市のご担当者が数々のサブカル系案件を手掛けてきた古強者だったという。ワールドを見て、お話を聞き、スカジャンを着て、「すごいことになってきたな」と感じた次第。「VRChatクリエイターとプロクリエイターの共創」という話もおもしろかったですね。

『CIEL LIVE SHOWCASE at VRChat』レポ

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間違いなく、タイトル通り。当日は開演までかなりドタバタだったものの、ライブ本編は特にトラブルなく進行し、そのすごさが余すことなく伝わったように思います。神椿がやってきたこともすごいし、関わる面々も「あっ!みんな知っとる!」ってなるのもすごい。そしてこれがVRChatイベントの新たなラインになったとしたら……怖いですね!

フィオさんインタビュー

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動く城のフィオ、と聞くと数年前は「雲の上の人」でした。でも今年、偶然VRChatでお会いし、「なんかチャイナ女幹部っぽいルックス好きなんだな」という気づきを得てグッと距離の近い存在になりました。セクシー系トラスちゃんを使う数少ない一人。

そして、あらためて「これまでとこれから」をうかがってみると、「バーチャルの世界で生きていく」という人生のテーマを、その身をもって実践している方なのだな、という認識がはっきりと得られましたね。大変だろうなぁと思いつつも、その道を応援したくなった一人です。

プリキュアバーチャルワールド」レポ

panora.tokyo

僕は初代プリキュアをリアタイで眺め、大学生のころにスマプリ全盛期を体験した世代です。それがまさかVRChatに来ようとは。眼前でスマプリチームを拝めようとは。ほんと得も言われぬ感情に包まれました。もちろん当日もみっちり2日間楽しみました。

「Virtual Fashion Collection “Voyage” 2023 Winter.」レポ

realsound.jp

年末も年末! 昨年からさらに大きくなったVoyageのレポです。今回はメタバースヨコスカ(往来)のスカジャンや、BEAMSのバーチャル限定服が歩いたり、EXTENTIONの姉妹ブランドが出たりと、マジで"総決算"という心地でしたね。偽りなく、ここがフロンティアなのだと感じさせるビッグイベントになりました。

バチャマガさんの記事

vr-lifemagazine.com

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今年はバチャマガさんで、いわゆるPR記事にあたるものもお仕事としていただきました。バチャマガでは衣装やアバターの発売時PRをよく受けているそうで、その一環でメンズアバターブランド「OGRE」さんのPR記事を2本担当しました。自分も好きなブランドなので感慨深い。

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そして、今年のVRChatアバターで五指に確実に入るであろう「瑞希」のPR記事も書きましたね。あまりに多機能すぎて「どうまとめる!?どう構成する!?」と、ド深夜にみんなでワイワイしながら考えたのもなつかしいです。注目度が高かったおかげか、月間ランキングの首位に長らくいたそうな。

 

こうしてみるとまたえらい書いたな自分。ありがたいことです。

雑誌のおしごと

ddnavi.com

今年の大きな一歩として、はじめて雑誌での記事執筆を行なう機会に恵まれましたね。『ダ・ヴィンチ』2023年12月号のVTuber特集で、「企業タイアップとVTuber」というテーマのコーナー2ページを担当しました。

考察パートと、企業の担当者へのインタビューパート2つ、という構成で、いずれもなんか1ヶ月以内にやったような記憶があります。企画の相談段階からお話はもらっていて、ちょっとだけ方向性などのアドバイスもさせていただきました。

雑誌媒体の進め方はWeb媒体とはちょっと違う感じで、どうなるかと不安ではあったものの、予定通り納品・公開できてよかったですね。なにより、自分の書いたものが紙として残るの、実は専業になってから初な気もするので、思い出深い体験でした。

PR・広報のおしごと

www.youtube.com

そしてもうひとつ。アバターブランド「moonshot」のPR・広報をする、という異業種なおしごとの機会もいただきました。まず最初は「Virtual Fashion Show 2023」の広報相談だったり、ショップオーナーさんの連絡を担当し、その後新作アバター「nova」のPR広報施策を考えるという、未体験なことにチャレンジしました。

moonshot.booth.pm

とはいえ、うまくいった感触はあまりなし。アバターの広報って特に難しいな……と思わされました。

これがきっかけで、クリエイターさんとのコネクションも開拓していくという課題が自分の中に生まれました。今年ちゃんとできた気はしないので、来年以降の課題として取り組んでいきたいな……

余談ですが、「moonshot」は先日、22/7というデジタルアイドル声優プロジェクトのイベントにて、「VRChat向け衣装のコーデ提案・セットアップ」ということをやっていたりします。VTuberよりもさらに外にある存在が、VRChatアバターの衣装が着た、ということ。こんな感じの越境的展開を予定しているらしいので、ぜひご期待いただければ……!

来年に向けて

そんなこんなで、今年はライター・編集としても幅が生まれ、さらに未開拓のジャンルにも挑戦する機会を得た一年でした。お仕事以外にもいろいろ声掛けいただき、年収もなんだかんだ増えたような? まっとうな働き方ではないにせよ、いまのところ好きなことで生きていけています。

とはいえ、今年は壁も感じた一年でもありました。特に、メディアごとの限界点もある程度は見えてきて、ひとつのメディアだけに固執すると"フリーライターとしては"あんまよくないなーと思いました。

なので、2024年はもっとお付き合いするメディアさんを増やしていきたいところ。幸い、今年は新たにKAI-YOUさんでも記事執筆を始め(まださほど書けてないが)、ほかにもありがたいことに声掛けいただいているので、新たな縁も大切しながら、やれることをやっていきたいなと思う次第です。

なにはともあれ、本年も多くの方のお世話になり、浅田カズラはやっていけております。来年も引き続きよろしくお願いいたします!